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2013 年度 実施状況報告書

顔の左視野選好を生み出す神経機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 25560429
研究種目

挑戦的萌芽研究

研究機関大阪大学

研究代表者

中野 珠実  大阪大学, 生命機能研究科, 准教授 (90589201)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2015-03-31
キーワード左バイアス / 顔 / 注意
研究概要

ヒトは他者の顔をみるときに、視線が左部分ばかりによるバイアスがあることが知られている。この左視野バイアスを生み出す神経機構を明らかにするために、大脳皮質のみ情報が投射されるS-cone刺激と、大脳皮質と皮質下両方の経路に情報が投射される輝度刺激で、左視野バイアスの有無を比較した。その結果、輝度刺激では、左視野バイアスが強く見られるのに対しS-cone刺激では、その程度は非常に弱かった。
さらに、この左視野バイアスが、静止画だけでなく、動画でも生じるのかを調べた。その結果、動画では、さほど強いバイアスが見られなかった。
また、ウィンクを左目でするのと、右目でするのでは、与える印象が異なるかを、左視野バイアスとの関係から調べた。その結果、どちらの目で行っても印象が変わらないという結果がでた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初の計画通り、脳への入力経路のことなる2種類の視覚刺激を用いて、左視野バイアスを生じさせている視覚経路の同定をする研究を2つ行って、結果も得られた。

今後の研究の推進方策

左視野バイアスを与える神経機構とその個人差を明らかにするために、左視野バイアスの個人差と、その人の脳神経接続やシナプスの個人差との相関を明らかにする。

次年度の研究費の使用計画

2年目の研究で、計測装置およびパソコンの購入、また脳計測の謝金と使用料を支払う必要が生じたため。
計測装置およびパソコンの購入をおこなう。
また脳計測のための、MRIおよびPETの使用料と参加者への謝金として、使用する。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2013 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Facilitation of face recognition through the retino-tectal pathway2013

    • 著者名/発表者名
      Nakano T, Higashida N, Kitazawa S
    • 雑誌名

      Neuropsychologia

      巻: 51 ページ: 2043-2049

    • DOI

      10.1016/j.neuropsychologia.2013.06.018.

    • 査読あり
  • [学会発表] Facilitation of face recognition through the retino-tectal pathway

    • 著者名/発表者名
      Nakano T, Higashida N, Kitazwa S
    • 学会等名
      日本神経科学学会
    • 発表場所
      京都・宝ヶ池
  • [図書] 顔を科学する2013

    • 著者名/発表者名
      中野珠実
    • 総ページ数
      314
    • 出版者
      東京大学出版

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公開日: 2015-05-28  

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