林の劣化が深刻なアフリカの半乾燥地域において、在来のタケを植林体系に組み込むことで環境保全と農村の生活改善を両立する可能性について検討した。タンザニア南部では、アフリカに広く分布するOxytenanthera abyssinicaという木本性のタケからウランジという酒を造り販売している。この研究では、世界的にも類い希なこの酒の製造方法を詳細に記録するとともに、そのメカニズムを解明した。また、ウランジ特有の風味を化学的に分析し、それを損なわずに再現できる方法を見つけ商品化の可能性を見いだした。さらに、この竹林がもつ環境保全の機能についても確認し、短・長期的な植生復興のあり方を構想した。
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