研究課題
挑戦的萌芽研究
本研究では、16~18 世紀、メキシコからフィリピン諸島を経由してモノ、技術、情報が中国大陸(あるいは東アジア)にもたらされたプロセスの解明を試みた。メキシコとフィリピンの間の海上貿易は、サツマイモ、タバコ、トウモロコシ、パイナップルなどの新大陸起源の農作物がフィリピン諸島、さらに中国大陸にもたらされたが、その受容と利用のされ方には、フィリピン諸島および中国大陸でのモノ、技術、情報の「翻訳」「編集」が重層的に関係していることが明らかとなった。そうしたなかフィリピン諸島では、中国系メスティソとイエズス会がモノ、技術、情報の「翻訳」「編集」に重要な役割を果たしていたことが解明された。
社会人類学