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2013 年度 実施状況報告書

ミャンマーの南方仏教・パーリ語古写本と絵画資料の現地調査及び研究

研究課題

研究課題/領域番号 25580010
研究種目

挑戦的萌芽研究

研究機関仙台高等専門学校

研究代表者

笠松 直  仙台高等専門学校, 総合科学系, 准教授 (40510558)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2015-03-31
キーワード南方仏教 / パーリ文献協会 / 国際研究者交流(ミャンマー) / 貝葉写本 / 国際研究者交流(イギリス) / 彩色絵画写本
研究概要

本調査研究に関わる学会発表2件を行い,論文3報を執筆した:
1. 笠松直,「シャン州Thar-lay僧院所蔵パーリ語古写本調査報告」,印度学宗教学会第55回学術大会,2013年6月2日(日)於駒沢女子大学;2. 笠松直,「ミャンマー所伝南方仏教古写本調査報告―Thar-lay僧院を中心として」日本印度学仏教学会第64回学術大会,2013年9月1日(日)於島根県民会館;3. 笠松直「ミャンマー所伝南方仏教古写本調査報告―シャン州Thar-lay僧院を中心として―」『印度学仏教学研究』第62巻2号,2014年3月,pp. 848-842((217)-(223)頁)【査読付】;4. 笠松直「ミャンマー僧院所伝のパーリ語古写本の現地調査―初期調査概要の報告と今後の展望―」『論集』2013年12月[2014年]第40号 in print【査読付(受理済)】;5. 《共著》藤原和彦,笠松直,逢坂雄美「貝葉古写本研究への電子工学的支援について―ミャンマー仏教古写本の「電子ブック」化の提案―」『南アジア古典学』2014年,第9号【査読中】
発表(1)及び(2),論文(3)にて調査の現況を報告し,論文(4)では調査に至る事情を含む計画全般を詳報,撮影した彩色絵画写本の図版を紹介した。モン族の王の即位式に用いる装束等々を描いた図版は,宗教学関係者に好評であった模様である。
貝葉写本データは膨大である。手作業で必要部分を切り出すことは,時間の都合上考えられず,文献学的研究に適するよう自動処理する必要がある。この点については本キャンパス情報系教員の助力により一種の「電子ブック」作成プログラムを利用することができた。論文(5)はその手法についての報告である。このプログラムは,現在は本研究計画専用に調整されているが,将来的には他の研究計画にも適用できる可能性がある。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本年度の現地調査によって,貝葉写本多数(200本程度)の数万点に達する画像データを採取できた。貝葉部分のみを切り出す画像処理技術についても一定の目処が立った。
貝葉写本のカタログデータ採取と、調査地所蔵写本の概要を周知するための簡易カタログ出版の用意も順調に進展している。先方の図書館員や現地寺院関係者との共同作業は非常に友好的に進めることができた。
2014年1月に英国パーリ文献協会のウェブページに本事業についての専用紹介ページが設置された(http://www.palitext.com/subpages/thaton.htm)。成果や進展状況の広報の面も一応満足すべきかと思われる。
但し,取得した情報の整理に時間をとり,他方文献の内容検討の進みは捗捗しくない。これは次年度に期する。

今後の研究の推進方策

現地調査を進め,一調査地については悉皆調査を完了するのが第一の目標である。これは概ね次年度で実現できる見込みである。取得した写本データの簡易カタログを出版する予定だが,この点は関係諸機関と計画を進めている。
第二の課題は、写本のテキスト内容の読解・検討を行い,成果を公表するにある。この点は,すでに対象とするテキストを定めており,発表に向けて用意を進めている。
ウェブ上でカタログを公開し,絵画写本を含めたデータベースを構築することを第三の課題とする。これも計画第二年度中に一定程度実現可能かと思われる。
最大の課題は研究時間の確保にあるが,電子工学的支援を含め,効率的な研究方法の案出に努めたい。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2014 2013 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (2件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] ミャンマー所伝南方仏教古写本調査報告―シャン州Thar-lay僧院を中心として―2014

    • 著者名/発表者名
      笠松直
    • 雑誌名

      印度学仏教学研究

      巻: 62-2 ページ: 217-223

    • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] ミャンマー僧院所伝のパーリ語古写本の現地調査―初期調査概要の報告と今後の展望―2013

    • 著者名/発表者名
      笠松直
    • 雑誌名

      論集

      巻: 40 ページ: 印刷中

    • 査読あり
  • [学会発表] シャン州Thar-lay僧院所蔵パーリ語古写本調査報告

    • 著者名/発表者名
      笠松直
    • 学会等名
      印度学宗教学会
    • 発表場所
      駒沢女子大学
  • [学会発表] ミャンマー所伝南方仏教古写本調査報告―Thar-lay僧院を中心として

    • 著者名/発表者名
      笠松直
    • 学会等名
      日本印度学仏教学会
    • 発表場所
      島根県民会館
  • [備考] Project to Digitize Myanmar Manuscripts

    • URL

      http://www.palitext.com/subpages/thaton.htm

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公開日: 2015-05-28  

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