19世紀半ば以降の東アジアの近代化の過程は、国際関係の中で新しい近代国家を形成する。その近代国家は、西洋の衝撃から自国を守ろうとする考え方は自国中心主義を作り出す。本研究は、このような自国中心主義が構築される時に何を根拠とするのかを模索するものである。とりわけそれぞれ固有の土着の宗教が近代国家の精神的支柱としてどのような役割を果たしていたのか。その問題提議を中心に日本と韓国の近代のナショナリズム構築にどのような相違を模索したが、両国の時代背景や宗教的土壌の相違によって大きなが隔たりがあったことが明確になった。
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