①「デジタル化専用機器」の設計:デジタルカメラとスキャナーをパソコンで制御することで、撮影したその場で画像を確認でき、撮り直しや分類ができるデジタル化専用機器を設計作成した。その際、機器取り付け基体を可動式にするために、耐久性のあるキャスターへの付け替えを行った。設置の形状に加工するするのに、多くの時間と労力が費やされた。 ②機器持ち込みの手続き:持ち込み機器に対する該非判定書を準備するのに多くの時間と労力を費やした。特に米国企業の部品が含まれるコンピュータ類をアメリカにとっての非ホワイト国であるキューバに持ち込む際には、米国商務省のライセンスが必要であり、その取得に手間取った。またキューバ文化庁の許可、研究者用のビザの取得なども手間がかかった。 ③予行練習:実際の撮影に必要な「ラベリング」の仕組みを考案し、事前に撮影実験を行った。キューバのヘミングウェイ博物館のどこで撮影が許されるのかわからなかったので、いろいろな事態を想定して撮影に備えた。 ④デジタル化実施:博物館が作成した「書き込みリスト」に従って、2000 アイテムに及ぶ「書き込み」リストのうち、455 アイテムを撮影した。その際、ライブラリアンが「書き込みリスト」に従って、書き込み資料を作業場に運んで参り、博物館員が該当箇所にラベリングして報告者に渡し、資料の形状、保存状態を見ながら、スキャナを使うべきかデジタルカメラかを使うべきかを選択し、撮影に臨んだ。 ⑤編集:撮影したデジタル画像をPDF化し、アイテムごとに統合。結果、総撮影画像数2602 枚におよぶデジタル化を終えた。
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