本研究課題は、9、10世紀東アジアにおける宗教儀礼の変化とそこに生まれる多様な芸能と文学を検討する為の基礎的な研究環境づくりを目的とする。そのために日本史、敦煌学、日本文学、民俗学、仏教学などの専門領域からメンバーを集め、自由な議論ができる環境のなかで敦煌の唱導資料、願文資料と日本資料を比較しつつ討論を繰り返してきた。3年間の具体的活動としては、A研究者が個別で敦煌文献や日本残存資料から関連資料を収集、整理する、B小規模の研究集会を開き、収集した資料を紹介し議論を通じて多角的に検討を加える、の2点を中心とし、複数回の国際研究集会主催及び共催を通じてそのような議論を進めてきた。
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