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2013 年度 実施状況報告書

語学学習におけるARCSモデルに準拠したプレオーガナイズド学習システムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 25580140
研究種目

挑戦的萌芽研究

研究機関至学館大学

研究代表者

前野 博  至学館大学, 健康科学部, 准教授 (00369597)

研究分担者 西岡 久充  龍谷大学, 経営学部, 講師 (10513757)
淺間 正通  東洋大学, 公私立大学の部局等, 教授 (60262797)
研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2015-03-31
キーワードARCSモデル / 自律英語学習 / 協調英語学習 / クラウドコンピューティング / wiki CMS / 文法形態素 / プレラーニング / 内発的動機付け
研究概要

策定した2ヵ年間の初年度となる本年度に関しては、とりわけ最終年度となる26年度へのスムースな研究の橋渡しを可能とするための調査研究および開発予備研究の年度と位置付けた。ゆえに先進事例の調査は不可避となり、国内外調査にあっては本テーマと研究領域が直接連関する研究分担者の淺間に依頼した。幸い、淺間が研究代表者となって推進している科研費研究と一部領域が接していたので、本科研のコア・コンセプトともなる「自律語学学習支援」部に特化しての調査依頼を行った。淺間による国外調査としては、フランスのマルネラバレ電子学校の語学教育プログラム、国内調査としては札幌大学で推進されているTOEIC対策自律学習支援プログラムが対象となった。この調査結果の報告を踏まえ、本研究代表者である前野が、語学学習のためのプレオーガナイズド学習環境システムとして最適となるプラットフォームおよびインターフェースのあり方をこれまでの類似研究による開発知見および文献研究知見とあわせて構想した。その上で具体的な要件定義化を、前野と同じく情報教育を専門領域とする研究分担者の西岡とで行った。当初の研究計画では、前述の調査内容の精査を年度前半に行い、後半にはそれらの成果を踏まえて抽出した要件定義、設計フレームに従ってシステム開発研究として着手する予定であったが、自律学習(自習段階)における協調学習との相乗効果としての「内発的動機付け」を促すための語学学習素材をどのレベルに設定するかにおいて、さらなる精査が必要となっため、研究組織メンバー間にてこれに懸る協議を行った。その結果、多くの大学において推進されているレメディアル英語教育教材を念頭に置くことが妥当と判断され、文法形態素の精選ほかを淺間に依頼した。このような初年度の研究実績に照応させ、システム開発こ関わる作業に関しては最終年度となる2014年度に譲ることとした。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

研究の進捗に関しては「やや遅れている」と言える。システム開発に関する研究着手を次年度にシフトした部分が特に該当要素と言える。しかしながら、システム開発に懸る要件定義化の資料に関しては逆に豊富に蓄積することが可能となったため、特に今後の研究に支障をきたすことはない。また、「やや遅れている」と判断せねばならなかった別理由として、年度の中旬より、本研究代表者が体調を崩し、手術入院を繰り返したのも大きな理由となっている。しかしながら、研究分担者とは連携を平素から密にできていたため、ときに入院先にて研究計画の履行に関わる打ち合わせを行うことが可能となる等して、本研究の進展に関しては順調に見据えられている状況であると言える。

今後の研究の推進方策

今後の研究の推進方策としては2014年度が研究の早最終年度となるため、システム開発において優先して従事していく考えである。特に前年度の調査期に行った調査データを踏まえての要件定義に基づき、設計・開発を推進していく考えである。システム開発に関しては2014年度の9月末までの完成を目途とし、秋学期授業開始となる10月から数回にわたって実験授業を展開することとなる。実験授業の要諦としては、学習者を5から6名程度にグループ化し、3つのパターンに分類化する。以下の3つが具体案である。
A: 学習メンターを含み、かつ当該開発システムを利用しながら予習を行うグループ。
B: 学習メンターを含み、当該学習システムを使用しないグループ。
C: 学習メンターを含まず、個別に予習を行うグループ。
この実験を通して、システムの効果を検証し、その後はバグのデバッグを行うなど微修正を施すこととなる。
なお、本研究は2年間設定した上での研究の萌芽性を睨んだところのシステム開発によるコンパクト研究的な位置づけとなるため、実験授業の継続的実施が不可能であることから、自ずと単発的実験授業の蓄積結果を導くこととなる。よって、その部分での課題に関しては、本研究の課題を整理し直した上で、後に3から4年の研究計画を策定し、基盤研究Cへの申請へと譲る考えである。

次年度の研究費の使用計画

本研究代表者が体調を崩し、手術入院を繰り返した等の事由によるシステム開発に懸る要件定義等の遅延に伴い、開発補助者への謝金支出が行われなかったこと、調査のための出張が取りやめとなったこと等が、今年度支出額と支出予定額に差額が生じた主たる要因となった。
最終年度となる今年度はシステム開発について優先従事し、前年度調査期に行った調査データを踏まえての要件定義に基づいた設計・開発を推進していく。システム開発に関しては2014年度の9月末までの完成を目途とし、秋学期授業開始となる10月から数回にわたって実験授業を展開することとから、今年度後半に今年度差額の繰り越し分を今年度開発補助者支払い分と併せて使用する計画である。
また、上記事由より前年度行えなかった出張調査分に関しても、今年度に別途実験観察を強化し、更なる継続的観察を目的とした継続的実験授業をも目指した調査を強化的に実施する計画である。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2014 2013

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (3件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 経営学部における初期情報教育への試みと検証(3)2014

    • 著者名/発表者名
      西岡久充,寺島和夫,小池俊隆,野間圭介
    • 雑誌名

      龍谷大学経営学論集

      巻: Vol.53,No.3 ページ: 17-37

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 至学館大学のICTを活用した教育・学習支援の取り組み2014

    • 著者名/発表者名
      前野博
    • 雑誌名

      大学教育と情報(公益社団法人 私立大学情報教育協会)

      巻: 2013年度No.4 ページ: 34-37

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 諸外国に学ぶ日本の小学校英語への示唆2013

    • 著者名/発表者名
      淺間正通
    • 雑誌名

      日本英語表現学会第42回全国大会シンポジウム要旨集

      巻: 2013年版 ページ: 33-34

  • [学会発表] 大学生のICT利用を考慮した初期情報教育2013

    • 著者名/発表者名
      西岡久充
    • 学会等名
      第1回異文化間情報ネクサス学会年次大会
    • 発表場所
      共立女子短期大学
    • 年月日
      20131221-20131221
  • [学会発表] オンライン学習コミュニケーションと自律学習2013

    • 著者名/発表者名
      前野 博
    • 学会等名
      異文化間情報ネクサス学会第28回定例会
    • 発表場所
      至学館大学
    • 年月日
      20130824-20130824
  • [学会発表] 諸外国の早期英語教育手法にみる「小学校英語活動」への応用可能性について2013

    • 著者名/発表者名
      淺間正通
    • 学会等名
      異文化間情報ネクサス学会第28回定例会
    • 発表場所
      至学館大学
    • 年月日
      20130824-20130824
  • [図書] 朝倉書店2014

    • 著者名/発表者名
      西岡久充(日本経営工学会編)
    • 総ページ数
      383
    • 出版者
      ものづくりに役立つ経営工学の事典 ―180の知識―

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公開日: 2015-05-28  

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