本研究の目的は、理論と実践の両面から、他教科内容を活用した小学校英語教育がいかに効果的であるかを明らかにすることである。そこで、CLIL(内容言語統合的学習)とMI(多重知能)理論に基づき、スイスやイタリアなどの海外の事例も参照しながら、他教科を生かす独自の英語教材を開発し、日本の小学校英語の授業でその効果を検証した。研究結果、理科、社会や算数を利用した英語指導は、内容への知的好奇心を刺激し、オーセンティックな場面でのコミュニケーション能力を育成し、教科に関わる科学的思考力を高め、協同学習を通して理解力を向上させ、さらには個性を生かした児童の授業への積極的参加を促すことが分かった。
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