研究課題/領域番号 |
25580179
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
高倉 浩樹 東北大学, 東北アジア研究センター, 教授 (00305400)
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研究分担者 |
木村 敏明 東北大学, 文学研究科, 准教授 (80322923)
滝澤 克彦 東北大学, 東北アジア研究センター, 教育研究支援者 (80516691)
岡田 浩樹 神戸大学, 国際文化学研究科, 教授 (90299058)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 災害人類学 / サルベージ / 民俗文化財 / 日本研究 / 研究ネットワーク構築 / 国際研究者交流 / イギリス |
研究概要 |
本年度は、この事業を行うための予備的活動であった。具体的には、(1)ネットワーク構築:国際学会での発表を通して海外研究者とのネットワークを構築し、(2)関連情報収集:隣県における被災した無形の民俗文化財についての文化行政による調査についての情報収集を行う。第一に関しては、2013年8月にイギリス・マンチェスター市において行われた国際人類学民族学連合第17回世界大会で、代表者は「Observing the disaster and/or participating in the aftermath: Exploring the role of anthropologists and the potential of an anthropological perspective on the Great East Japan Earthquake and Tsunami」と題する分科会を企画し、本事業メンバー及びその他の研究者による発表をおこなった。このことで会議に参加した世界の研究者、とりわけ関心をしめした欧米の人類学者と、被災民俗調査の活動報告を海外でおこなう可能性についての打ちあわせを行った。そのことで今後国際的ネットワークが、イギリス・ドイツ・スペイン等で実施できるとの見通しを得た。また被災民俗文化財研究資料に関わるオンラインデータベースの構築を行ったが、そのなかで英語の説明文書を作成し、海外の日本研究者が利用しやすい体制を構築した。これによって次年度に本格的な活動展開を行うための基盤をつくった。第二の関連情報収集については、福島・岩手の情報収集については、文献を中心とした収集を行った。両県の被災民俗調査が、質問紙による量的なものであるため、総合分析するには一定の準備が必要だと判明した。ただ東京文化財研究所へ協力することで、同研究所が牽引する形で、三県の調査結果を閲覧できる体制構築に貢献した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
これまで行ってきた被災民俗文化財に関わる調査研究成果について、国際学会で分科会を組織し発表するなどし、研究ネットワーク構築について一定の成果をえたため。ただ二つ目の課題である、関連情報収集が十分ではなかった。
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今後の研究の推進方策 |
次年度は海外でのワークショップを行うため、予算も十分吟味し、実現可能な形で計画を精査したい。また一年目に出来なかった岩手県・福島県の被災民俗調査関係者と直接研究交流する機会をえたい。
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