本研究は、花祭の発展的継承を起点としつつ、相互信頼と連帯に支えられた地域社会の再構築、この地域社会・住民集団による積極的な森林資源の適切な管理・利用、それによる新たな商機と雇用の創出、そのための新しいバイオ技術、CO2排出権取引等の導入、医療設備も含めた地域インフラの再整備を見越した社会シナリオの考案に挑戦した。花祭伝承者、自治体関係者などと共同で花祭の現代的意義を再考するとともに、花祭の発展的継承を起点に同地域の社会的・経済的活性化と多様な人材の定着化、地方の過疎化・高齢化問題の改善、環境保全や持続的社会実現へと向かう社会シナリオについて、萌芽的な知見と示唆を得ることができた。
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