本研究課題では、人的資源や経営資源に限界を抱えている地方自治体を調査・研究対象として、新しい都市間連携のあり方を検討した。近隣や隣接した都市同士では、人流や物流の取り合いになり、従来の広域行政は機能しにくいため、空間的に離れた2つ以上の都市を対象に、地方都市同士の連携による地域発展の意義を理論的に考察し、その効果を現地調査による事例研究や計量分析による実証研究に基づき追究してきた。国際的な都市間連携は、1)安全安心をはじめとするある種のサーチコストの低減を通じて、インバウンドの増加に寄与していること、2)ネットワークの海外展開を通じて、産学連携さらには市場創造を生み出していることを示した。
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