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2013 年度 実績報告書

日本の対アジア貿易における現地ロジスティクス業態革新指標の構築に関する実証分析

研究課題

研究課題/領域番号 25590062
研究機関関西外国語大学

研究代表者

宮下 國生  関西外国語大学, 外国語学部, 教授 (60030714)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2014-03-31
キーワードロジスティクス / サプライチェーン / 物流モード選択 / 業態革新 / アジア貿易 / 直接投資 / 3PL / 国際物流
研究概要

本研究は、日本のアジア貿易における荷主企業のモード選択メカニズムを明らかにして、コンテナ海運物流と空運物流の推定値を得たうえで、日本のアジア貿易における現地ロジスティクス業態革新指標を実証的に構築することである。展開された本研究の実績は以下のとおりである。
1.1996-2011年における我が国のアジア輸出物流について、空運荷主とコンテナ海運荷主間のモード選択に時間差を設けて分布ラグを推定して、空運がリードしコンテナ海運がフォローする8年周期のロジスティクス・サイクルが機能していることを導き、これを受けてこのサイクルを起動させる日本の空運輸出物流を、2003-2011年における中国・NIES・ASEANのアジア9か国地域に関するパネルデータで捉えて推定した結果、タイが直接投資受け入れ先として相対的に優位にあること並びにASEAN4がサプライチェーン構築への構造変動期、躍進期にあることを実証した。
2.一方、わが国の2000~2011年におけるアジアからの輸入物流の推定に当たっては、日本フォワーダーの国・地域別の3PL業態の物流量対応力弾性値が小さいほど革新優位にあり、 逆に日本のロジスティクス段階への到達を目指すそれぞれの国・地域の物流環境キャッチアップ整備速度弾性値が大きいほど速度優位になるので、 両者の差が乖離している国・地域ほど日本の輸入ロジスティクス拠点として競争優位にあるという革新度指標を導入した。推定結果に従えば、日本の輸入ロジスティクス拠点競争優位国・地域は、 平常時では韓国、タイ、台湾、シンガポール、マレーシアの順であるが、世界金融危機などへの危機対応力を考慮すると、タイ、韓国、マレーシア、台湾、シンガポールの順に変わること、また危機に臨む柔軟な対応力ではASEAN地域の優位が顕著であること、この結果は上記1の輸出側の分析結果ともほぼ整合しており、革新度指標が現実適合性をもつことを確認できた。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2013

すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 3件)

  • [雑誌論文] 海運業の政策展開と事業戦略の展望-外航海運業を中心に-2013

    • 著者名/発表者名
      宮下國生
    • 雑誌名

      運輸と経済

      巻: 73巻4号 ページ: 63-68

    • 査読あり
  • [雑誌論文] アジア現地ロジスティクス競争優位と海空物流競争:日本の輸入行動を中心に2013

    • 著者名/発表者名
      宮下國生
    • 雑誌名

      航政研シリーズ

      巻: No.561 ページ: 1-39

  • [雑誌論文] 外郭団体経営改革の方向性と具体的事例の考察2013

    • 著者名/発表者名
      宮下國生
    • 雑誌名

      季刊 都市政策

      巻: 152号 ページ: 12-23

  • [雑誌論文] Logistics Cycles in Japan Export Trade to Asia2013

    • 著者名/発表者名
      Kunio Miyashita
    • 雑誌名

      Proceedings of the 2013 International Conference on Logistics and Maritime Systems

      巻: proceeding ページ: 1-9

    • 査読あり
  • [雑誌論文] アジア地域ロジスティクス革新度の比較推定:日本の輸入行動を中心に2013

    • 著者名/発表者名
      宮下國生
    • 雑誌名

      海運経済研究

      巻: 47号 ページ: 35-44

    • 査読あり

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公開日: 2015-05-28  

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