近年、有名人やブロガー、友人らが発信する言語・画像がきっかけとなる価値観共有型消費・参加行動が注目されている。本研究の核心は、価値観共有プロセスを解明し、感覚系と呼ばれる企業への経営学的な貢献を果たすことである。手法として、価値観の共有・形成過程に関する3つの仮説を設定し、検証に向けて質問紙法による意識調査や心理学的実験等を行った。仮説は概ね支持され、本研究の成果として、価値観共有に関する仮説的モデルの構築がなされたこと、SNSの言語や画像といった感覚的表現の多くは、過去に遭遇した画像や現場記憶の想起、肯定的な状況感情や他者感情との一体化が行われている現実が明らかになったことなどが挙げられる。
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