研究課題/領域番号 |
25590097
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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研究機関 | 明治大学 |
研究代表者 |
水野 誠 明治大学, 商学部, 准教授 (10361304)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 創造性 / テイスト / 消費者行動 / マーケティング / 社会的相互作用 / 社会階層 |
研究概要 |
本研究の目的は、創造性の希求をベースにしたテイストが買い手(の有力な一部)に強く存在し、それが高付加価値製品・サービスにおいて重要な役割を果たしていること、それが創造的とされる製品・サービスの作り手の側にも共有されていること、などを示すことにある。当初の計画では、初年度は文献研究と、買い手に対するウェブ調査のプリテストを予定していた。 文献研究では、当初想定していたブルデュー(1990)らの社会階層からのアプローチにも増して、社会関係資本の研究の流れで最近登場した手法が有力であることがわかった。こうした方法論を,消費における階層性の影響を測定するのに応用できないか検討している。ただし、それ以外にも参照すべき先行研究は多く,それらのフォローが急務になっている。 データ収集については、まずはウェブ上で公開されたデータを収集した。さらに、当初計画では想定しなかったデータが入手できることになった。具体的には、企業が独自に収集しているデータとして、1つにはクリエイティブな仕事の進め方の意識を継続的に調査したデータがあり、もう1つに、ある企業が長年いくつかの地点で定点観測してきたストリートファッションに関するデータである。これらは、本研究の遂行において,想定外のプラスになる可能性が大きい。その一方で,当初計画していた、ウェブ上での買い手調査のプリテスト日程を遅らせることになり、個々の工程を一部組み替えることになった。 当初の計画でも,本年度は学会発表や論文投稿を行う予定はなく,実際にも実施していない。研究成果の発表は可能なら今年度、あるいは最終年度になる予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究課題に関連する既存研究のレビューと,想定外に入手した既存データの処理に追われ、本来予定していた「買い手調査」のプリテストに着手できなかった。その結果、全体として予定が半年ほど遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
買い手調査については、今年度内に実施できるように研究を加速し、約半年の遅れを取り戻す。その際、既存研究のレビューで発見した、計画時には想定外の手法の適用も積極的に検討する。また、想定外に入手した既存データのクリーニングや分析も進める。その他の点については,おおむね予定通りに進める。
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次年度の研究費の使用計画 |
当初予定していたウェブ調査が実行できず,翌年度へ繰り越した。 本年度、昨年度と今年度の予定したウェブ調査を実施する。
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