本研究は、トルコ・アメリカ・日本の大学生を対象として質問紙調査を実施し、性別役割規範の国際比較研究を行うものである。異なる言語を用いた国際比較研究においては、各国内部での規範システムの特徴を抽出し、そのパターン同士を比較するといった工夫が必要である。本研究では、メタレベル規範などの概念を用い、その問題をある程度解決できたと思われる。データ分析で示されたトルコ・アメリカ・日本の各国の男女間にみられる性別役割規範の内面化パターンを読み解き、それぞれの国がもつ文化的特徴に関する一定の知見を得ることができた。
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