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2013 年度 実施状況報告書

スクールソーシャルワーカーを活用した地域相談支援体制の構築に関する実践的研究

研究課題

研究課題/領域番号 25590131
研究種目

挑戦的萌芽研究

研究機関愛知県立大学

研究代表者

吉川 雅博  愛知県立大学, 教育福祉学部, 教授 (20315865)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワードスクールソーシャルワーク / 家庭支援 / 地域相談支援体制
研究概要

9月より愛知県日進市内の小学校2校に、スクールソーシャルワーカー(SSWer)1名を配置し、ソーシャルワークの実践を開始した。まず教員に対しSSWerについて知ってもらう、SSWerは役に立つということを理解してもらうことから始めた。7ヶ月ほど経過し、SSWerを配置した学校ではSSWerに対する理解が深まり、受け入れ体制が整ってきた。
学校は家庭環境が複雑で教員では十分に情報収集ができないケースや学校外で起こったケースなど、特に保護者対応が求められ、教育的アプローチだけでは対応できない子どもについての支援を、SSWerに求めていることがわかってきた。
児童相談所や子ども家庭課(家庭児童相談員)、教育支援センターなど複数の機関が係わる事例について11月に事例検討会を行い、情報共有や役割分担などの地域相談支援体制の構築に向けての課題が明らかになった。また、2月にSSWerと教員で事例検討会を行い、教員の子どもに対する見立てが適切ではないことも課題のひとつとして考えられ、全教員対象のソーシャルワーク技法を理解するための研修の必要性を改めて確認した。
12月と3月にSSWerに対し、スーパーバイザーによるスーパービジョンを行い、スーパービジョンがSSWerの資質向上に効果があることが確認できた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

SSWerの活用目的や位置づけを明確にすることを目的とした教員対象の研修会が、実施できなかった。また、学校内外のチーム支援体制構築に向けた取り組みが不十分である。

今後の研究の推進方策

中学校にもSSWerを配置し、SSWer対応事例を活用方法という観点で分析し、典型的な事例を整理していく。26年度は日進市内の9小学校、4中学校で、教員対象の研修会を実施する。教員がSSWer と連携することが求められるため、研修会ではソーシャルワークの技法を理解することを主目的とする。研修会を通して、教員がSSWerをスムーズに受け入れられるようにするための研修内容などを検討する。また、引き続きSSWer対応事例を重ねることによって、地域相談支援体制の構築向けた課題を明らかにし、その解決策を検討する。本研究の成果として、27年度には愛知県版のSSWer活用マニュアルとSSWer向けガイドブックを作成する。
なお、愛知県内の自治体に対し、SSWerの配置計画に関する実態調査を実施する予定であったが、新たに名古屋市と春日井市が25年度から配置されるようになるなど、愛知県内の他の自治体においても、学校におけるSSWerの必要性が認識されるようになってきた。自治体に対する、SSWerの配置計画に関する実態調査を実施する必要性がなくなったと考えられるため、調査は行わないことに変更した。

次年度の研究費の使用計画

スクールソーシャルワーカーの配置が予定よりも遅れ9月からになり、かつ教員対象の研修会が実施できなかっため、25年度執行予定の人件費・謝金が予算より下回ったため。
26年度は、スクールソーシャルワーカーが12ヶ月活動可能であり、かつ教員対象の研修会を実施するため、スクールソーシャルワーカーへの謝金として執行する。

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公開日: 2015-05-28  

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