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2013 年度 実施状況報告書

障害者の自立生活と社会参加に果たす身体障害者補助犬の役割と普及・育成に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 25590137
研究種目

挑戦的萌芽研究

研究機関北星学園大学

研究代表者

横山 穰  北星学園大学, 社会福祉学部, 教授 (20244676)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2015-03-31
キーワード盲導犬 / 自立生活 / 社会参加
研究概要

2013年度は、研究計画に基づき、4か所の盲導犬協会(九州盲導犬協会、北海道盲導犬協会、関西盲導犬協会、兵庫盲導犬協会)において、職員(訓練士、指導員)と盲導犬ユーザーを対象に聴き取り調査を実施した。聴き取りの内容としては、本研究のテーマにそって、視覚障害者の自立生活と社会参加における盲導犬の果たす役割と普及・育成の課題についてであった。職員に関しては計13名、盲導犬のユーザーは計6名に対してインタビューを実施することができた。職員からは、盲導犬が視覚障害者にとって外出歩行の際の安全と安心をもたらす上で欠くことのできない存在であるとの話が共通して出された。また、自立生活と社会参加を果たす上で盲導犬の果たす役割が大きいことも出された。他方、盲導犬のユーザーからは、盲導犬を生活上のパートナーとして有効活用ができていることや、盲導犬を利用し始めて生活圏が拡大し、いろんな人との交流の場が増えたことや、生きる上で張り合いや楽しみが増えたことなど、プラスの効果について共通して語られた。おおむね、盲導犬の利用によって積極的に社会と関わる機会が増え、行動の自由が得られたことなど、盲導犬の存在はユーザーのQOLを高める結果となったことがうかがえる。ところで、盲導犬の育成と普及に関する今後の課題としては、社会的認知の低さや盲導犬に対する入店拒否や施設利用拒否など、様々な社会的差別が存在する点や、盲導犬の育成のための財源確保と人材確保のための資金作りに苦慮していることがうかがわれた。とりわけ、今後、一層の公的助成の拡大が早急に求められていることが理解できた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

調査の開始時期こそ、遅いスタートとなったものの、予定していた4か所の盲導犬協会の協力を得て、盲導犬協会の職員と盲導犬のユーザーに対して無事に聴き取り調査を実施することができた。また、聴き取りの調査項目に基づいて、視覚障害者の自立生活と社会参加にとって盲導犬の果たす役割と普及・育成の課題についても一定程度明らかにすることができた。とりわけ、2013年度においては、盲導犬を育成し、盲導犬のユーザーを指導している13名の職員と、6名の盲導犬ユーザーから直に聴き取り調査ができたことは、研究目的を遂行するうえで貴重な機会になったといえる。

今後の研究の推進方策

2014年度においても2013年度と同様、継続して視覚障害者を主な対象として、自立生活と社会参加に果たす盲導犬の役割と普及・育成の課題について、盲導犬協会職員と盲導犬ユーザーに対して聴き取り調査を実施することにしている。なお、2014年度は新たに4か所の盲導犬協会の協力をえて調査研究を推進する計画である。

次年度の研究費の使用計画

2014年度に実施した聴き取り調査の際の旅費及び謝金の支払い費用を最大限まで充当した結果として残金が生じたため。
聴き取り調査のための旅費および謝金の支払いに充当する予定である。

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公開日: 2015-05-28  

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