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2015 年度 実績報告書

精神障害者への多職種アウトリーチ支援の質的評価用フィデリティ尺度の開発と標準化

研究課題

研究課題/領域番号 25590147
研究機関花園大学

研究代表者

三品 桂子  花園大学, 社会福祉学部, 教授 (50340469)

研究分担者 吉田 光爾  日本社会事業大学, その他部局等, 准教授 (30392450)
伊藤 順一郎  国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター, その他部局等, その他 (80168351)
研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワード医療・福祉 / 多職種チーム / ACT / アウトリーチ支援 / フィデリティ尺度開発
研究実績の概要

①評価担当者への研修:前年度に行った研修システムの構築に基づき、評価担当者への研修を実施した。
②事業体へのフィデリティ評価:ACT全国ネットワークに参加する優良な事業体及び、多職種アウトリーチの事業体に対して評価を行った。評価者は2名一組で調査に赴き、評価者間信頼性が検討できるよう留意しながら調査を行った。尺度は昨年度開発した事業体の成長に応じて段階的評価ができるものを用いた。
本年度は当該フィデリティ評価の対象となる利用者の基礎属性・アウトカム指標(過去1年間の退院日数・就労日数などスタッフ記入調査票によるアウトカム、及びWHO-QOL26などフィデリティ調査時点の利用者の自記式調査票によるアウトカム)と、フィデリティ尺度(平成26年度評価と平成27年度評価の合算値、以下「F尺度」)の相関を算出し、F尺度と支援の質の関連を検討した。最終的な対象事業体は16事業所、アウトカム調査については1事業所各10名の利用者に無作為抽出のうえ依頼し、127名の協力を得た。
結果、基礎属性とF尺度の相関については、フィデリティ得点と支援開始時および現在時のGAFに有意な負の相関がみられ、F尺度得点が高いチームがより重症度の重い利用者を対象にしていた。アウトカム指標との関連は、F尺度全体では、WHO-QOL26との間で有意な正の相関がみられた。また下位尺度ではWHO-QOL26との間に、『基本的要素』、『人的資源』、『組織の枠組み』にそれぞれ正の相関がみられ、尺度全体の得点より強い相関を示していた。
これらの結果から本研究で作成されたF尺度は、①高い尺度得点であるほど多職種アウトリーチチームが重症度の高い利用者を対象としている、②高い尺度得点であるほど利用者の生活の質を高めていることを示唆していると考えられ、多職種アウトリーチチームの支援の質を評価するための有用な尺度であると考えられた。

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公開日: 2017-01-06  

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