外国人が散在地域する岩手県県内における日本語ボランティアや中核的な外国人による在住外国人への支援・交流の範囲や支援内容について具体的に把握するとともに、このようなキーパーソンの機能について明らかにすることを目的とし、平成25年度は文献研究およびフィールドワークによる調査を実施した。しかしながら、平成26年度は学内業務多忙により、実質的な研究活動はできず、分析も不十分に終わった。 今回の調査で取り扱うキーパーソンは、国際交流協会スタッフ、日本語教室スタッフ、居住歴の長い在住外国人であった。内陸部(盛岡市、奥州市)での調査のみに基づいて仮説的に挙げられる主な機能は(1)情報提供、(2)直接的支援、(3)支援制度等への接続であるが、それらを可能にする(4)接点の生成(交流の場のセッティングや、日本人住民にも活動状況を広く知ってもらうことで支援を必要とする人と繋がる機会をつくること)であることが示唆された。キーパーソンの担い手によってもその機能は異なることが考えられ、さらなる分析が求められる。
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