監視社会化が進む現代で,我々は日常的に他者あるいは映像機器に監視されながら,様々な物体や事象に注意を向けたり,様々な判断を下す機会が増えてきた (例:運転中の映像型ドライブレコーダー)。本研究の目的は,“他者の監視”あるいは“映像機器による監視”によって,ヒトの行動がどのように変化するか検討することであった。具体的には,視覚探索課題 (環境内の特定のターゲットを探索する課題) を用いて,監視によって探索の正確さや速さがどのように変化するか検討した。研究の結果,視覚探索中に他者に監視されることによって (監視されていないときに比べて),探索の速さは低下するものの探索の正確さは増すことが示された。
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