研究課題/領域番号 |
25590179
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研究機関 | 福山大学 |
研究代表者 |
赤澤 淳子 福山大学, 人間文化学部, 教授 (90291880)
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研究分担者 |
桂田 恵美子 関西学院大学, 文学部, 教授 (90291989)
谷向 みつえ 関西福祉科学大学, 心理科学部, 教授 (20352982)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 児童養護施設入所児童 / 個別学習支援プログラム / 学習コンピテンス / 自尊心 / コンボイ / 大学生 / 援助成果 / 福祉職適性 |
研究実績の概要 |
児童養護施設入所児童(N=25)を対象とし、個別学習支援プログラムの有効性について検討した結果,学習コンピテンス、自尊心、国語および算数のテストにおいて、支援前後で有意な変化は示されなかった。そこで,事後のインタビュー調査において、今回の学習支援を「楽しかった」と回答した児童を1群、「楽しくない」あるいは「無回答」の児童を2群として、同様に比較検討した。その結果、1群において、コンピテンスに有意差が、学校の楽しさに傾向差が示され、どちらも下降していることが明らかとなった。このような結果が示された原因として、児童と大学生との関係の変化により、事後調査においては児童が正直に回答したことが反映した可能性がある。しかし、算数のテスト結果においては、事後に有意に上昇しており、国語のテストにおいても上昇傾向が示された。よって,本プログラムは学習を楽しかったと感じた児童における学習の向上には一定の効果が示されたといえる。 次に,学習支援者側(大学生)(N=25) の変化を見るべく,支援前後で質問紙調査を実施し,福祉職適性、特性的自己効力感,援助成果等の差の検定を行った。その結果,学習支援後,責任感が強くなり,愛他精神が高まり,人間関係の広がりが増加しており,本プログラムの大学生の心理的成長への影響が示された。また,本プログラムが心理学科の大学生における間接的な臨床実践経験としての意義を有することが示唆された。 施設職員(N=24)についても支援前後の意識を検討した結果,子どもの情緒面や職員の負担が増えることへの懸念が減少したことは示された。学習支援の必要性においては,職員の視点がマンパワー不足から子どもにとっての必要性に移行しており,学習支援に対し職員は子どもの学力向上よりも情緒的サポートへの期待が高まっていることが示唆された。
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