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2013 年度 実施状況報告書

マウス発達障害モデルの多面的病態評価システムの構築

研究課題

研究課題/領域番号 25590213
研究種目

挑戦的萌芽研究

研究機関独立行政法人理化学研究所

研究代表者

山田 郁子  独立行政法人理化学研究所, バイオリソースセンター, 開発技師 (60568723)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2015-03-31
キーワード発達障害 / 実験用マウス / 行動テストバッテリー
研究概要

本研究では、発達障害の多様な症状に応じた多角的なテストバッテリーを用いたハイスループットかつ高精度な発達障害評価システムの構築と、既知の発達障害モデルを用いた検証を行うことを目的としている。平成25年度は、テストバッテリーの構築とC57BL/6J系統の雄マウスを用いた基礎データの収集を行った。情動性のテストとしてLight/dark transition test、新奇場面での自発活動性のテストとしてOpen-field test、社会性のテストとしてCrawley’s social interaction test、居住環境での活動性テストとしてHome-cage activity test、固執性のテストとしてY-maze、学習・記憶のテストとしてFear conditioning test、感覚調整機能のテストとしてPre-pulse inhibition testを行った。各テストの実施週齢について検討を行い、主に情動性を測定する課題であるLight/dark transition test とOpen-field testは離乳直後の性成熟前(6~7週齢)に実施し、Crawley’s social interaction testは社会性の発達してくる性成熟後 (9週齢) に実施することとした。また、Y-mazeについては4週齢から10週齢まで1週間ごとにテストを行った結果、被験体の移動距離やアームの交替率には週齢による変化がなく発達段階の影響を受けにくい課題であることが明らかになった。また、被験体間のばらつきの少ない安定したデータを得ることができた。これらの結果から、本研究によって構築したテストバッテリーは発達初期の行動異常の検出力に優れ、再現性の高い高精度なテストバッテリーの作成の可能性を見いだした。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

平成25年度の目的であった新規行動スクリーニングシステムの構築について、安定した基礎データを得られる再現性の高いテストバッテリーを構築することができた。既存のモデルマウスを用いた解析についても現在遂行中であり、おおむね順調に進展をしている。

今後の研究の推進方策

今後の推進方策としては、引き続き既存モデルを用いた解析を行ってテストバッテリーの妥当性について検討を行うとともに、幼若期の発達障害スクリーニングシステムの確立をこころみる。新生仔期の母子間コミュニケーションとして母子分離の際の仔の超音波発声の解析などを行い、基礎データの収集と既存モデルマウスを用いた解析を実施する予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2014 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件) (うち招待講演 1件)

  • [雑誌論文] Pheno-Pub: a total support system for the publication of mouse phenotypic data on the web.2014

    • 著者名/発表者名
      Suzuki T, Furuse T, Yamada I, Motegi H, Kozawa Y, Masuya H, Wakana S.
    • 雑誌名

      Mammalian Genome

      巻: 24 ページ: 473-83

    • DOI

      10.1007/s00335-013-9482-y

    • 査読あり
  • [学会発表] 日本マウスクリニックにおける行動解析パイプラインのご紹介

    • 著者名/発表者名
      山田郁子
    • 学会等名
      筑波実験動物研究会
    • 発表場所
      茨城県つくば市 文部科学省研究交流センター
    • 招待講演

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公開日: 2015-05-28  

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