1) ASEAN留学経験者の人材像構築 - 26年度前半期は「企業が留学経験者に求める一般人材像」についての先行研究を行い、人材像の再構築を企業担当者と試みた。NAFSAやEAIE等で、株式会社ディスコの担当者と話をし、人材像を具体的になるように議論した。そして、26年度後半期は、東南アジア留学経験者数名へのインタビューを実施し、内容分析を行い、企業側の意見と合わせて、ASEAN諸国に特化して必要とされる人材像の具体化を図った。それ以外に、バンコクの日本貿易振興機構(JETRO)の関係者に聞き取り調査を実施した。 2) 国際教育・交流の現状、及び教育の質の情報収集・実地調査 - 国際教育・交流の情報が集結する学会:NAFSA(北米:5-6月)とEAIE(ヨーロッパ:9月)に出席した。これらの学会に参加するASEAN諸国とその大学に対して、英語教育制度や英語を共通言語とした国際教育プログラムの有無、日本の大学との交流状況等について情報収集と調査した。 3) ASEAN留学の必要性とその意義を含めたカリキュラム改善と教材開発 - 担当授業、留学説明会、外部講師等で、現在乖離しているASEAN留学の社会的要請と学生の留学意思・態度決定要素を関連させるような資料を作成した。例えば、多様化されたASEAN英語を受講者に聞かせ、米国英語との比較をする。そして、現在の英語母語話者人口より英語第2言語/外国語話者人口の方が多いことに基づいてASEAN諸国の英語を許容し、更に英語環境の存在を理解させた。
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