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2013 年度 実施状況報告書

理工系学士課程における課題解決能力の育成

研究課題

研究課題/領域番号 25590245
研究種目

挑戦的萌芽研究

研究機関宮崎大学

研究代表者

藤墳 智一  宮崎大学, 教育・学生支援センター, 准教授 (30248637)

研究分担者 村澤 昌崇  広島大学, 高等教育研究開発センター, 准教授 (00284224)
研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワード高等教育
研究概要

本研究の目的は、学士課程教育の学習成果としての課題解決能力について、理工学分野における具体的なケースを用いて内容分析を行い、そこから実践的で具体的な概念をあらたに構築することにある。
分析は次の3つの角度から進める。(1)課題解決能力の育成方法、測定方法、改善方法という改革のサイクルに着目した分析。(2)政府、機関、教員、個別の課題解決という異なる組織レベルを橋渡しする概念形成に関する分析。(3)学習理論、組織理論、科学技術論、工学教育論という異なるディシプリンによる課題解決能力の批判的検討とそれらの統合。
現在の課題解決能力の概念は抽象的過ぎるために、一見便利なこの用語は、じつは実践上及び研究上深刻な混乱を招いてきた。これを解消し、機関レベルの改革のサイクルを実質的に機能させるには、それぞれのケースによって異なる課題解決能力を、より具体的な概念へと細分化し、改革のサイクルの異なるプロセスあるいはガバナンスにおける異なる組織レベルで共有できるよう加工する必要がある。課題解決能力の概念の見直しには、さらに、大学教育に対する社会からの要請が変化している点を考慮する必要がある。そこで、学習理論、組織理論、科学技術論、工学教育論にみられるトレンドとその背景にある新しい教育要求を整理し、課題解決能力の定義にそれらを活用する。
データは日米の大学から収集する。米国のケースではとくにリベラルアーツカレッジ等の小規模で大学院を持たない機関に着目する。教育内容が専門分化しておらず、幅広い知識と思考力を重視しているからである。つまり、米国のカレッジの教育は、学科主導のため早期に専門分化する日本の学士課程教育とは対照的である。変化に強い理工系人材の育成という点で、どちらにどういったアドバンテージがあるのか。国際比較によって日本の大学教育の特長と問題点を明らかにする。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

米国リベラルアーツカレッジでのデータ収集とその分析が進み、一定の成果が得られたため。

今後の研究の推進方策

国内の大学でデータ収集し、学習理論、組織理論、科学技術論、工学教育論の文献レビューで得た理論的枠組みをデータの解釈に用いる。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2014 2013

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] 学習者の主体性に着目したT字型人材に関する一考察2014

    • 著者名/発表者名
      藤墳智一
    • 雑誌名

      教育学研究紀要(中国四国教育学会)

      巻: 59 ページ: 497-502

  • [学会発表] 学習者の主体性に着目したT字型人材に関する一考察2013

    • 著者名/発表者名
      藤墳智一
    • 学会等名
      中国四国教育学会
    • 発表場所
      高知工科大学
    • 年月日
      20131103-20131103
  • [学会発表] Independent Learners in Japanese Higher Education: Analysis of a National Student Survey2013

    • 著者名/発表者名
      Fujitsuka, T.
    • 学会等名
      World Congress of World Council of Comparative Education Societies
    • 発表場所
      Buenos Aires University (Argentina)
    • 年月日
      20130627-20130627

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公開日: 2015-05-28  

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