研究課題/領域番号 |
25590261
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研究機関 | 福井大学 |
研究代表者 |
橋本 康弘 福井大学, 教育地域科学部, 准教授 (70346295)
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研究分担者 |
野坂 佳生 金沢大学, 法学系, 教授 (70377422)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 社会科教育 / 道徳教育 / 法教育 / カリキュラム研究 / 授業開発研究 |
研究実績の概要 |
本年度は、以下の二つの研究を進めた。 ①諸外国で行われている諸価値を扱う授業・カリキュラム、教師・児童(生徒)、社会環境などを総合的にまた、個別的に把握するべく、シティズンシップ教育における諸価値の扱われ方、教師の諸価値に関する考え方とその授業実践の実際、諸価値に関する教育を受けた児童の変容、授業を取り巻く環境、等の把握に努めた。その研究方法として、citizedの年次総会に参加し、諸外国におけるシティズンシップ教育に係わる前述の内容に関する発表を拝聴し、資料を収集した。 ②「道徳と社会科の融合可能性」を議論する上で一番親和性のある法教育を取り上げ、アメリカ合衆国の法教育における法的価値の取扱いや、アメリカ合衆国の道徳教育においても法教育でも重視されている価値について、その共通性と差異性について検討を重ねた。その研究方法として、アメリカ合衆国におけるキャラクターエデュケーションにおける価値の取扱い方をカリキュラム・単元・指導案ベースで分析した中原朋生氏の論考などを手がかりとし、考察した。その研究成果の一部は、日本弁護士連合会で開催された「法教育教員セミナー」(2014年5月17日開催)で報告した。 今後は、①や②の研究成果に示される「諸外国における道徳教育と法教育(シティズンシップ教育)での価値の取り扱われ方と融合可能性」や、昨年度までの研究成果に示される「授業実践レベルにおける道徳教育と法教育での価値の取り扱われ方と融合可能性」の検討を踏まえ、「児童・生徒の認識レベル」などを視座として、さらに研究を進めていくこととしたい。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度の研究計画では、諸外国の道徳教育と社会科教育における価値の取り扱われ方等を把握することが最大の目的であり、その目的については概ね達成したため。
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今後の研究の推進方策 |
「児童・生徒の認識レベル」などを視座として、その相違性と共通性を踏まえつつ、「道徳と社会科の融合可能性」について、追究していきたい。また、諸外国で行われている諸価値を扱うカリキュラムについて、分析をすることを通して、「道徳と社会科の融合可能性」について、追究していきたい。
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次年度使用額が生じた理由 |
諸外国で行われる諸価値を扱うカリキュラムの収集がまだ不十分なため。
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次年度使用額の使用計画 |
本年度も引き続き、カリキュラムの収集を行う。
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