研究課題/領域番号 |
25590272
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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研究機関 | 日本社会事業大学 |
研究代表者 |
田村 真広 日本社会事業大学, 社会福祉学部, 准教授 (90271725)
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研究分担者 |
渡辺 恵津子 大東文化大学, 文学部, 准教授 (80649442)
田辺 基子 神奈川工科大学, 公私立大学の部局等, 准教授 (10460255)
中妻 雅彦 愛知教育大学, その他の研究科, 教授 (50523370)
加藤 聡一 名古屋芸術大学, 人間発達学部, 准教授 (90293852)
金馬 国晴 横浜国立大学, 教育人間科学部, 准教授 (90367277)
冨士原 紀絵 お茶の水女子大学, その他部局等, 准教授 (10323130)
辻 直人 北陸学院大学, その他部局等, 准教授 (70523679)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 教材開発 / 教師教育 / 中山間地振興 / 復興支援 / 実践的指導力 / 教育実践研究 / パネルシアター |
研究概要 |
プロジェクト推進会議を開催し(4/29)、個別と共同の研究計画を協議した。併せて、教員(退職教員を含む)・編集者・助言者・大学教員を構成員とする作業グループを組織して、パネルシアターの開発・普及を随時進めていくこととした。作業グループの会議は4回開催した。2012年度より手がけていた2作品(「さんすうたんけん教室-かずってなあに-」と「あかちゃんがうまれた」)に加えて、新たに2作品(「ウォータンの旅;上下水道の話」及び「ダストンの旅;ゴミの話」をリリースする運びとなり、さらに2作品(「さんすうのたんけん教室-3けたのひきざん-」及び「目には見えないセシウム君」)に着手した。 研究計画の妥当性を吟味しつつ推進するために、日本教育学会ラウンドテーブル(8/28)においてプレゼンテーションを行い、参加者の意見を聴取した。本プロジェクトが学校カリキュラムの改善と教師教育にとって有意義であることが確認された。 大学の授業においてパネルシアターの活用を始めた。大東文化大学、日本社会事業大学、名古屋芸術大学では学部の教職課程において、愛知教育大学では教職大学院において試行をした。典型教材としてのパネルシアターを作成する際に、全身の動き、手指の操作、言語・表象の3つのレベルで思考が活性化され、教材開発への構想が格段にふくらむことが確認された。 愛知県と三重県及び長野県において、中山間地での授業研究に適用するべく試行を始めた。宮城県において、パネルシアターを活用した授業改善のための校内研修と自主研修を開催した。地域で対話する授業作りの一環として、札幌市ではフリースクールの生徒らが高齢者施設等で実演し、文京区では大学生らが児童館と小学校の休日開放において実演した。2014年度では試行場面の効果測定を行い、教員養成及び教員研修プログラムの構築に取り組む。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
共同開発に携わる教員や専門的知識提供者を含めた作業グループを組織することによって、作品ごとに進捗状況のばらつきが生じたものの、効率的にプロジェクトを推進することができた。結果として、6作品をリリースできた。 大学での授業において、パネルシアターの導入がスムーズに進展した。教育実習やインターンシップでの活用等、当初見込みよりも導入場面が拡大した。また、当初見込んでいた小学校のみならず、幼稚園・保育園及び特別支援学校での試行に活路が開かれた。 中山間地及び被災地においては、校内研修や自主研修で導入・活用されたが、教室での授業研究をはじめとした開発基盤の造成までは至っていない。 以上のことから、研究プロジェクトはおおむね順調に進展していると判断する。
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今後の研究の推進方策 |
最終年度は、試行の場面を拡張しつつ、開発中の作品をリリースし、プロジェクト研究の成果を整理すべく取り組むことになる。 7月には、宮城県においてパネルシアターづくりの連続講座を開催することが決定している。今年度は福島県での試行と効果検証に着手する。また、幼稚園・保育園及び特別支援学校での試行と効果の検証、全国の中山間地での試行と効果の検証に取り組み、さらに中山間地の延長として東アジア圏での試行を模索する。 実践的指導力を育てる教員養成カリキュラムの改善、教職大学院における教育実践研究の基盤造成、現場における教員研修プログラムの構築を推進すべく、各大学において研究成果を発表するとともに、共同研究プロジェクトとしての成果をまとめる。
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次年度の研究費の使用計画 |
専門的知識提供者の人数が当初見込みよりも少なかったことと、被災地において開催する研修会や推進会議の開催頻度が当初見込みよりも少なかったことによる。 新規作品をリリースするとともに、中山間地の学校における授業研究や被災地における研修会を企画し、プロジェクト研究のまとめに向けた推進会議を開催する。
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