知的障害者の雇用環境が充実されることに伴い、知的障害者の就労継続支援が、重要な課題となっている。本研究は、その対応方法の1つとして、知的障害者のメンタルヘルス評価について検討した。他者が知的障害者のメンタルヘルスに関して評価する方法を用い、その経年的変化を事例的に検討した。評価項目は、抑うつ気分に関する項目と興味または喜びの喪失に関する項目で構成された。得点の著しい変化が見られた者と精神的な不調の観察が見られた者が一致した事例があった。メンタルヘルスの変化を捉えることに役立てることができると考えられ、就労継続支援のための実践活動にも活用できると考えられる。
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