聴覚障害幼児の言語指導法である口声模倣に焦点を当て研究を進めた。 教師が示す言葉のモデルを模倣によって学習する口声模倣は、子供の言語発達に応じて意図的に行われており、これは直接には表出にかかわる練習場面であるが、内容理解にも関連が深いこと、対象となる言葉は、授業展開や子供の非言語表現から必然性の高いものが選択されていることが確認された。教師は、視覚的手がかりを駆使して指導に当たっていること、口声模倣場面の中では言葉の意味の確認作業が頻繁に行われることが明らかになり、口声模倣という方法が、聴覚障害幼児の日本語習得に有効な手法であることが示唆された。
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