研究課題/領域番号 |
25590290
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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研究機関 | 鶴見大学 |
研究代表者 |
元木 章博 鶴見大学, 文学部, 准教授 (80322163)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 点字 / 特別支援教育 / 学習支援システム / 視覚障害 / 3DCG / GIFアニメーション / 視覚障害者支援 / 司書 |
研究概要 |
本年度は、前年度に開発した晴眼者向け点字学習支援システム「点字といっしょ!」に、(1)「3DCGで表現した点字画像」と「点字の鏡像関係を表すGIFアニメーション」を搭載することにより「読み点字」に加えて「書き点字」の学習が可能な機能を追加し、(2)学習者からの評価と(3)改善点を得た。 (1)2次元の表現では特定できない点字の表裏だが、3DCG(3次元コンピュータ・グラフィックス)で点字を表現することにより、学習者は一目で「読み点字」と「書き点字」を見分けることが出来る様になった。点字の鏡像関係(「読み点字」と「書き点字」が表裏一体である関係)を表現したGIFアニメーションを作成し、システムへ搭載した。これらは今までに無い点字や鏡像関係の表現方法である。 (2)学習者からの評価として、点字の表現として3DCGの方が2Dよりも分かりやすいという回答が68%であったことが分かった。 (3)改善点として、3DCGで表現した鏡像関係のGIFアニメーションを提供することは出来たが、一部学習者において不適切な理解があり、システムや授業内容の改善が望まれる。 上記の結果について、国際会議1件・国内会議1件の学会発表を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の予定通り、(1)点字を表現する3DCGの作成と(2)点字の鏡像関係を表現するGIFアニメーションの作成を実施し、点字学習支援システムに当該データを搭載した。(1)及び(2)で作成したデータを搭載したシステムを使って授業実践を行った。テストとアンケートを実施し、定性的・定量的評価を実施した。加えて、次年度以降の改善点を得た。上記の結果について、国際会議1件・国内会議1件の学会発表を行った。
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今後の研究の推進方策 |
本年度の研究実績を踏まえ、以下の3点に重点をおいて本研究を推進していく。 1.本年度で得た改善点を踏まえ、システムや授業内容の改善を行う 2.点字の鏡像関係を表現する方法の改善策として、VRML(Virtual Reality Modeling Language)で点字の3DCGを作成する 3.学習者の内発的・外発的動機付けを喚起するための機能の強化を実施するために、システムでの出題形式に「ことば遊び」の要素を加える
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次年度の研究費の使用計画 |
海外での国際会議で発表を予定していたが、予定とは異なる国際会議が国内で開催され、そちらで発表をしたため。 ・次年度での成果を元に、国内外での会議で発表を予定している。 ・次年度で開発するシステムに投入する3DCGやGIFアニメーション等データを作成する。
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