嵩高い芳香族置換基導入により結合角が大きく、高いp性を有し、更に立体保護されたリン原子を鍵構造とするリン版ポリアニリンの合成を目指した合成研究を展開した。 嵩高い芳香族置換基を有するジクロロホスフィンへの求核置換及び還元反応により、2つの芳香族置換基を有するリン版ポリアニリンの部分構造に相当する2級ホスフィンを合成した。さらに遷移金属錯体を用いたクロスカップリング反応によるリン版ポリアニリン合成の単量体に相当する、2、6位にアルキル或はアリール基が置換した4-ブロモフェニルホスフィン誘導体を対応するジクロロホスフィンやホスホン酸ジエステルの還元により合成し、その反応性を検討した。
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