化学原料の多くが石油から合成されているが、その可採年数は40年程度と見積もられており、可採年数がより長い天然ガスなどの資源からの化学原料合成が求められている。天然ガスをアルコールやアルデヒドなどの化学原料へと変換するために、低級アルカン類の部分酸化のための触媒開発が盛んに行われてきたが、低級アルカン類は強いC-H結合を持つため、従来の触媒では選択酸化生成物を得ることはできない。本研究では、固体酸であるシリカーアルミナのナノ粒子と酸化反応に対し高い触媒活性を持つことが知られているマンガン種を組み合わせて用いることで、常温でヘキサンやエタンの選択酸化反応に成功した。
|