触媒なしでグラフェン膜を大面積作製するホットメッシュ堆積(HMD)法を提案し、ペンタセンの分解反応・気相重合反応、および、グラフェンオンペンタセン(GOP)構造の電荷移動機構の解明を試みた。 ペンタセンはメッシュ温度(Tmesh)が1300℃以上で分解した。Tmesh=1400℃で作製した膜の主な分子はジヒドロペンタセンであった。メッシュ-基板間距離(Dms)を変化させると、作製した膜の光吸収スペクトルのピーク位置が変化し、気相重合反応数が膜構造に影響を与えており、Dmsの制御により有機膜の分子構造を制御できる可能性が見出された。GOP構造は速度変調型高周波デバイスとして期待できる。
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