40nm厚のITO膜を有するITO/ガラス基板上にCu(10at.%Ti)合金膜を300nm厚成膜し、400℃で約6時間真空中で熱処理することにより、合金膜中のTiとITO膜が反応し、ITO膜が全て消失してガラス基板上に透明なTi酸化物膜を形成できた。この膜はTiO2を主構成相とするアモルファス膜であった。その透過率は可視光域で約70%を示し、ITO/ガラス膜の約80%と同等であった。その膜のシート抵抗は約1.0×10^3 Ω/sq.とITO膜より約一桁高い値を示し、ホール係数が正のp型伝導を示した。p型伝導の起源は1価の不純物Cuによると考えられる。
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