研究課題
挑戦的萌芽研究
細胞内の化学反応において、分子やオルガネラなど細胞内粒子の運動と衝突は最も基本となる現象である。細胞構造・細胞環境の複雑性のため、細胞内粒子の運動は単純なブラウン運動(熱拡散)からは、相当に逸脱していると予想される。本研究では、生細胞に直径50 nmの蛍光粒子を導入し、単一粒子運動計測を行った。その結果は、細胞質の粘性は水の粘性の1/10程度に過ぎないが、50 nm粒子の約4割の運動は100 nm程度の範囲に制限され、細胞内の空間が細かく区画されていることを示唆するものであった。
総合理工