血液透析治療を必要とする患者は週3回、各回4時間の治療が必要であり、QoLが著しく損なわれている。患者が携帯、もしくは患者にインプラントできる透析装置の開発により、QoLの改善ならびに、緩徐な透析による患者身体負担の低減が期待される。一方で、このような透析装置は月、年単位の長期使用が不可欠である。 本研究では、透析膜にナノ多孔質薄膜を成膜することで、透析性能を維持しつつも表面改質を行い、血液成分の付着低減を試みた。パリレン、フッ素添加ダイヤモンドライクカーボンのナノ多孔質膜成膜プロセスを開発、これを用い表面処理を行い、牛血を用いた実験によりその効果を実証した。
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