本研究では、新規に高効率な有機材料の精製プロセス開発を目的に、昇華-再結晶ハイブリッド型精製炉を試作し、これを検証した。本装置を用いて、減圧された加熱容器中で、Arガスフローの下、ペンタセンを固体から直接蒸発(昇華)させ、その蒸気成分を含むArガスを、不揮発性のイオン液体に通ずることで、ペンタセンをイオン液体中で析出結晶(再結晶)化させることに成功した。このプロセスでは、昇華と再結晶の2つの効果で効率よく有機材料が精製されることが期待され、予備実験から、不純物であるペンタセンキノンが効率よく除去されることが示された。
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