研究課題
結晶欠陥により禁制帯内に生じる非発光再結合(NRR)準位は発光素子の効率低下、寿命短縮の元凶であり、その要因を調べて結晶成長条件を最適化し、可能な限り混入を抑止する必要がある。本研究では禁制帯内励起(BGE)光の照射によるPL強度変化からNRR準位を電極を用いずに検出し、BGEエネルギー依存性から準位のエネルギー分布を調べる蛍光顕微技術の開発を目指した。本年度はBSON蛍光体、GaPN、GaN基板、およびサファイア基板上に成長したAlGaN多重量子井戸層を用いて、NRR準位の検出とそのBGEエネルギー依存性測定を実施し、各々の成果について論文投稿、国際会議講演を進めた。2波長励起によるPL強度変化の度合いは試料依存性が強く、BGE光源の波長-出力特性の制御を残したため、エネルギー分布のその場観測には至らなかったが、BSON蛍光体、GaPN、GaNについては準位分布の手がかりを得た。特にGaPNでは、窒素濃度0.56%の試料について中間バンドを介した2種類のNRR準位を分離評価した。またGaN基板では各発光成分毎のBGE効果の観測から、議論の絶えなかったYellow Luminescence Bandの遷移過程と関与する準位の位置を初めて明示した。これまでの測定を基に、次段階の装置系改良指針を得た。
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