反射型エシェロンを用いたフェムト秒広帯域シングルショット実時間イメージング分光法を構築した。波形整形した励起パルス列を用い、強誘電体結晶においては進行及び後退するフォノンポラリトン波束の伝播、グラフェンにおいてはナノスケールフォノン波束の伝播の時間・周波数実時間イメージングを行った。 その結果、ナノスケールのDモードフォノン波束がグラフェンのK点近傍の線形分散を反映して、光学フォノンとしては極めて高速でグラフェン表面上を伝播することを見出した。一方、強誘電体においては、誘導ラマン過程により励振した進行・後退するフォノンポラリトン波束をダブルパルス励起により量子制御することに成功した。
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