研究課題
近接場光による力の高精度測定を実現した。振幅変調された光をカンチレバー先端に照射し、カンチレバーの周波数シフトに現れる変調成分をロックインアンプで検出すことにより、近接場光成分を測定した。ここでは、表面の結晶構造と近接場光分布とを完全に分離できることを実証した。近接場光の最適観察条件の実験的検討を行った。近接場光を最も高感度に測定するための条件を実験的に検討する。具体的には、周波数シフト曲線を測定し、次に、これを数値計算により力曲線に変換し、さらに、様々な振動振幅に対する周波数シフト曲線を導出した。この周波数シフト曲線に対する信号対雑音比を求め、最も感度の良くなる観察条件を求めた。近接場光の原子分解能観察を実証した。物質表面の構造、局在する近接場光の強度分布を原子スケールで観察できることを実証した。ここで、試料としては、原子的に平坦なサファイア(α-Al2O3)表面や、その上に吸着させた金属微粒子などを取り上げた。なお、この観察には原子レベルで清浄で平坦なAl2O3(0001)表面を用いる必要があるが、バルクのサファイアを超高真空中で加熱することにより準備した。
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