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2015 年度 実績報告書

短パルスマルチバンチ電子ビームプレ励起によるBEUV光源の実現

研究課題

研究課題/領域番号 25600143
研究機関早稲田大学

研究代表者

鷲尾 方一  早稲田大学, 理工学術院, 教授 (70158608)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワード高性能加速器 / レーザー・電子複合照射 / EUV光 / BEUV光 / レーザープラズマ
研究実績の概要

レーザー生成プラズマ発光(LPP)によるEUV光源の基礎研究として、電子線をプリパルスとした、LPP法に関する研究を行った。LPP法では、波長10umのCO2レーザーをメインパルスとして、変換効率を向上させるために波長1umのYAGレーザーを用いている。本研究課題では、これを電子線に置き換え、試験を実施した。ターゲットとしては、金属スズ(Sn)板を用いた。LPPにおいては、ターゲット材料のイオン発光スペクトルによって特有の波長の発光を得ることができるが、今回は検出器等が容易に手に入る13.5nm帯のSnを用いた。これをGdなどに置き換えることによって波長帯をより短波長に拡張することが可能である。
電子線としては、レーザーフォトカソード高周波電子銃から得られるマルチバンチ電子ビームを用いた。最大15パルスのマルチバンチを照射した。電子線はエネルギー4MeV、サイズは半径1mm程度、電荷量はバンチあたり500pCを用い、レーザー光は最大700mJ、パルス幅400nsのCO2レーザーを用いた。両者の照射タイミングを調整することにより、最大発光を得られるようデータ取得を行った。結果として、電子ビーム10バンチ(約5nC)、レーザーよりも200ns(両者のピーク位置が重なっているタイミングを0とした)前に電子線を照射することによってLPPの発光効率を1.5倍程度向上させることを確認した。
明らかな効率向上が確認でき、電子線プリパルスが有用であると確認することはできたものの、CO2レーザーの強度・タイミング揺れなども大きかった。本研究課題の成果を礎に、CO2レーザーの性能向上、短パルス化、電子線増強によるシングルバンチでのプリパルス照射などを行うことによって、詳細な性能評価を行うことができると考えている。より広くパラメータを模索することによって将来的に電子線プリパルスLPP光源の可能性を模索していく。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2016 2015

すべて 学会発表 (4件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] 集束電子ビームを用いた高強度レーザーのプロファイル測定2016

    • 著者名/発表者名
      五十嵐大裕、高橋孝、坂上和之、遠藤彰、鷲尾方一
    • 学会等名
      日本物理学会年会
    • 発表場所
      仙台
    • 年月日
      2016-03-22 – 2016-03-22
  • [学会発表] レーザーコンプトン散乱によるEUV光発生と大強度レーザープロファイル計測への応用2016

    • 著者名/発表者名
      五十嵐大裕、高橋孝、坂上和之、遠藤彰、鷲尾方一
    • 学会等名
      次世代レーザー技術とEUV・軟X線光源に関する研究会
    • 発表場所
      蔵王
    • 年月日
      2016-01-25 – 2016-01-25
  • [学会発表] レーザーパルス蓄積共振器開発2016

    • 著者名/発表者名
      坂上和之、遠藤彰、鷲尾方一
    • 学会等名
      次世代レーザー技術とEUV・軟X線光源に関する研究会
    • 発表場所
      蔵王
    • 年月日
      2016-01-25 – 2016-01-25
  • [学会発表] Recent progress in photo-cathode rf electron gun as a pulsed radiation source2015

    • 著者名/発表者名
      K. Sakaue, A, Endo, M. Washio
    • 学会等名
      ICRR(International Congress of Radiation Research)
    • 発表場所
      京都
    • 年月日
      2015-05-27 – 2015-05-27
    • 国際学会

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公開日: 2017-01-06  

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