研究課題/領域番号 |
25610006
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
若山 正人 九州大学, マス・フォア・インダストリ研究所, 教授 (40201149)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 群作用 / 統計(情報)多様体 / Meixner-Pollaczek過程 / 等質空間 / 正規分布モデル / 楕円分布モデル |
研究実績の概要 |
正規分布モデルやt-分布、コーシー分布などを含む統計多様体の重要例である楕円型モデルに関し、測地線の明示的記述にお観点からの研究方向を定めるとともに、より、(フィシャー情報量から定まる)リーマン対称空間・等質空間による定式化など、群論幾何学的記述を目指した。 さらに、このような統計多様体をモデルとした新しい調和解析・数論の研究対象(統計分布間の推移性などの考察も含め)を見いだした。 ・ 多変量Meixner-Pollaczek 多項式の一般的記述(それらが満たす差分方程式系の記述を始め直交性、母関数、行列式表示など)を確立した(J. Faraut との共同研究)。パラメータの多変量化を、被覆群の表現論的観点から進めてきた(未完成)。変数の多変数化により、レビ過程の重要例であるMeixner-Pollaczek過程(現時点では一変数のみしか定義されていない確率過程)の時間変数の多変数化が望め、パラメータの多変数化により空間変数の多変数化が期待できるため、その方針で研究を進めた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
測地線の明示的公式を得るための正規分布モデルを越ええた楕円分布モデル に対する群論的アプローチが進んだ。
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今後の研究の推進方策 |
群作用がある統計多様体(情報多様体のモデル)における、群作用の統計的 意味付けの考察。多変量Meixner-Pollaczek 多項式の一般的記述を確立したが、 パラメータの多変量化を、表現論的なアプローチにより自然な設定で完成させる。 それにより、多変数レビ過程の重要例であるMeixner-Pollaczek過程を定式化す る。
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次年度使用額が生じた理由 |
数学会への出張を見込んでいたが、日程的に不可能となったため持ち越しとした。
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次年度使用額の使用計画 |
多変数レビ過程の重要例であるMeixner-Pollaczek過程を定式化する。
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