高エネルギー光子・光子衝突の前方へのエクスクルーシヴな中間子生成では、光子の仮想クォーク・反クォーク状態を介し光子間でグルーオンを交換し、各光子が前方への中性ベクトル中間子に遷移する過程が支配的となる。縦偏極中間子と横偏極中間子の終状態は、従来のヘリシティ選択則で禁止されるが、QCDのツイスト3効果で生じることを示した。この効果を標準的なQCD因子化で扱うと赤外発散が生じ破綻する。困難を惹き起こすソフトな効果を、分散公式とデュアリティに基づく光円錐和則でQCD計算する方法を定式化し、散乱断面積を定量評価した。ヘリシティ選択則を満たす終状態に比べ抑制されないことが判明し、実験での検証が待たれる。
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