超伝導TESボロメータのバイアスに交流電気変調をかけ、信号帯域を高周波域に移行させることで、宇宙マイクロ波背景放射偏光望遠鏡の低周波域で問題となる1/fノイズの影響を低減するアイデアの実証実験を実施した。まず、TESボロメータの電流電圧特性(IVカーブ)を計測し、TESボロメータが安定に動作しうる印加バイアスの中央値と交流変調の振幅を決定した。その後、150GHzのミリ波をTESボロメータに入射し、交流バイアス変調で確かにミリ波信号が高周波域に移行出来ることを確認した。また、変調周波数はボロメータの時定数と同程度の1300Hzまで可能な事が分かった。以上より、本提案を実証することが出来た。
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