透過型電子顕微鏡を用いて、10-6rad以下の角度分解能を有するとともに、ローレンツ像を取得できる電子光学系の構築を目指した。カメラ長3kmを実現する電子光学系を構築するとともに、10-6radの角度分解能を有し、3500倍の実空間倍率を実現できる電子光学系を構築した。これらの手法をマンガン酸化物の強磁性金属状態でのストライプ磁区構造に適用し、磁気的微細構造解析を行った。また、HAADF-STEM法を用いて、YMnO3における原子レベルでの強誘電分域構造の観察から、tail-to-tail(head-to-head)の180°強誘電分域構造の原子変位パターンを決定した。
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