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2013 年度 実施状況報告書

軌道角運動量の自由度を持つ新規伝播モード中性子ビームの生成法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 25610080
研究種目

挑戦的萌芽研究

研究機関独立行政法人日本原子力研究開発機構

研究代表者

久保田 正人  独立行政法人日本原子力研究開発機構, 原子力科学研究部門 量子ビーム応用研究センター, 研究副主幹 (10370074)

研究分担者 内田 正哉  埼玉工業大学, 付置研究所, 准教授 (80462662)
研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2015-03-31
キーワード伝播モード
研究概要

電磁波や音波などにおいて、平面波ではない特殊な伝播モードを生成・制御させられることは、学術的な意義深さだけでなく、応用面でも注目を浴びている。例えば、光分野では、1992年にオランダのグループにより特殊な伝播モードを示す光ビームの存在が確認され、物質をトラップし、回転させる光ピンセットなどを始め、天文学、情報通信等の幅広い分野で種々の応用がなされている。中性子や電子といった粒子も量子力学的には、物質波として扱えるので、同様の現象を観測することは、原理的に可能である。(既に、電子における特殊伝播モードの振る舞いが観測されている。)
電荷を担わない中性子は、1) 深く埋もれた界面へのアプローチ、2) 軽元素の識別、3) 異なる同位体の識別、4) 磁化ベクトルの深さ方向分布の同定が可能といった特徴を持つので、これまでの電磁波などで示された伝播モードとは異なる特性を持つことが期待される。
最近、実証された電子における波動伝播シミュレーションや電子ビームでの研究を元に、特殊な伝播モードを持つ中性子ビームの生成を行うために、中性子ビームに適したマスクおよび光学系に関して検討を進めた。
材料の選定やマスクパターンの形状や大きさを決定し、素材は、ガドリニウムを利用することとした。また、加工作業を効率的に行うためには、アルミ板フレームにガドリニウムを取り付けることが有効であるとの見通しが立ったので、両者を装着した部材を製作した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

特殊マスクの検討並びに、設計が完了した。また、マスク素材や作製装置の決定を行うことができた。

今後の研究の推進方策

微細加工スピード・駆動モードやビームサイズなどを変更して特殊マスクの作製を行っていく予定でいる。また、作製したマスクの観察・評価も行っていく。

次年度の研究費の使用計画

新たなマスクの形状や大きさ、素材の種類などに関する検討・設計に時間を要したため。
研究組織内の研究打ち合わせや本研究に関連する対外的な情報収集活動などに充当する予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2013

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Design and Demonstration of a Neutron Spin Flipper for a New Neutron Reflectometer SHARAKU at J-PARC2013

    • 著者名/発表者名
      Hirotoshi Hayashida, Masayasu Takeda, Dai Yamazaki, Ryuji Maruyama, Kazuhiko Soyama, Masato Kubota, Tazuko Mizusawa, Noboru Yoshida, Yoshifumi Sakaguchi
    • 雑誌名

      Physics Procedia

      巻: 42 ページ: 130-135

    • DOI

      10.1016/j.phpro.2013.03.186

    • 査読あり

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公開日: 2015-05-28  

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