本研究では、フラストレート液晶相であるコレステリックブルー相IIの転傾を模倣した構造体であるポーラスカーボン・ポーラスシリカ・テトラポッド型酸化亜鉛の合成に成功し、コレステリック相との複合体の観察により、合成した構造体が液晶の配向場に大きく影響することを見出した。これと合わせて、今後の転傾模倣構造体-液晶複合体の内部構造を調べるための時間領域差分法による光伝播シミュレーションについても研究を行い、コレステリック液晶エマルション中の光伝播について明らかにした。さらに、リオトロピック液晶中における高分子ナノシートの合成についても成功した。
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