コーヒーの上に観察される白い膜状の湯気と、それに現れる亀裂の観察と理論的考察を行った。白い膜状の湯気は、空中で凝集した微小水滴が水面直上に浮遊しているもので、亀裂はその集団消滅であることが、顕微鏡による高速ビデオ観察で分かった。微小水滴の粒径はほぼそろっており、直径が10μmから30μm程度で温度とともに大きくなり、50℃以上の熱水表面で観察される。集団消滅は、一つの水滴の消滅により誘発され、水の表面波を伴って伝播する。その伝播速度は1~2m/sで波長1mm程度の表面張力波の伝播速度程度である。この現象は、熱水の表面状態に対して敏感ではなく、界面活性剤を加えても大きな変化は見られなかった。
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