本研究では、2011年3月11日の津波から1週間以内に発生した、福島第一原発に隣接した沿岸域の表層流と浮遊がれきの分布を、衛星画像により総観規模でマッピングすることを行った。現場観測が存在しなかったため、複数の衛星画像を比較することでマッピングを行った。3月14日のデータから、(沿岸域の複雑な)表層流速を高精度に特定し、また発電所から津波により流出したと思われるがれきの漂流をコントロールする要因を特定するなど興味深い結果を得ることに成功した。複数の広域衛星データを活用することで、漂流するがれきが海表面の粗度を小さくすることで表層風速分布を変化させることを、本研究により初めて示すことに成功した。
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