H2O は宇宙空間で最も豊富な物質の一つであり、その相転移条件を知ることは重要である。本研究では氷や水、水-塩系に対してSQUID(超伝導量子干渉計)を用い、低温また高圧下での相転移由来の磁化率変化を捉える試みを行った。試料周辺部品の信号を精度良く評価し、純水及び塩水の低温及び0.2Gaまでの固液相転移では磁化率の不連続が検出され、結晶サイズや配向で磁化率差も観察された。相転移中は温度揺らぎに起因する誤差が減少する傾向も見られた。また、120K付近で1c-Ih転移に対応する磁化率変化が観察されたが、最終確認はできなかった。以上から、氷の相転移の新たな検出方法を提示した。
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